硬水と軟水にはどんな違いがあるのですか?



硬水と軟水の違いは、簡単に言ってしまうと、「その水に、カルシウムとマグネシウムが、どれだけの量、含まれているか」ということで、カルシウムとマグネシウムの量が一定基準よりも多いものを「硬水」、少ないものを「軟水」といってます。

たとえば、今、コンビニやスーパーに行くと、いろんな種類の「水」が売ってますが、当然、これらの水は、それぞれ中身の成分に違いがあり、こういったコンビニで売られているミネラルウォーターも、実は「硬水」と「軟水」に分けることができるのです。




こちらは、コンビニでもよく見かける「いろはす」の成分表ですが、100ml(ミリリットル)あたり、カルシウムが0.82mg(ミリグラム)、マグネシウムが0.57mg(ミリグラム)含まれていると表示されています。

なお、硬水と軟水を分ける基準についてですが、1リットルあたりのカルシウムの量(mg)に2.5を掛けた数と、1リットルあたりのマグネシウムの量(mg)に4を掛けた数を足した数を「硬度」として、その数が100以上であれば「硬水」、100未満であれば「軟水」として区別しています。

これを計算式で表すと、一般的には以下のような式を用いて計算します。

硬度【mg/l】=(カルシウム量【mg/l】×2.5)+(マグネシウム量【mg/l】×4)

なお、市販のミネラルウォーターには、カルシウム、マグネシウムの100ml(ミリリットル)あたりの量が表示されてますので、カルシウムは25倍、マグネシウムは40倍したものを合算すれば、そのミネラルウォーターの硬度を算出することができます。

ですので、「いろはす」は、カルシウムが0.82mg(ミリグラム)、マグネシウムが0.57mg(ミリグラム)なので、

(カルシウム:0.82×25=20.5)+(マグネシウム:0.57×40=22.8)=硬度43

よって、「いろはす」は「軟水」と区分することができるのです。




それに対し、こちらもコンビニでよく見かける「evian(エヴィアン)」というミネラルウォーターですが、100ミリリットルあたりのカルシウム量が8.0mg、マグネシウム量が2.6mgなので、

(カルシウム:8.0×25=200)+(マグネシウム:2.6×40=104)=硬度304

硬度が100以上なので、「evian(エヴィアン)」は硬水に分類することができるのです。




そもそも、カルシウムやマグネシウムを摂取すると、体に、どんなよいことがあるの?

カルシウムやマグネシウムを多く含んだ水が「硬水」ということは理解できたと思いますが、そもそもカルシウムやマグネシウムには、どんな効果があるのでしょうか?


カルシウムの働きと効果効能

・骨粗しょう症の予防
・高血圧や動脈硬化の予防
・イライラを解消する

カルシウムについては、「骨がじょうぶになるから、いりこを食べなさい」とか「あの人、いつもイライラしてるけど、カルシウム足りないんじゃないの?」というようなことを、日本人は、日常的によく聞いたりしてると思います。(私も小さい頃は、母親やおばあちゃんから、とにかく牛乳飲みなさいとか、いりこ食べなさいとか言われて育ちました)

ですので、カルシウムの効果については、けっこう多くの方が知ってることかと思います。

では、マグネシウムは、どうでしょう。


マグネシウムの働きと効果効能

・血圧、中性脂肪、血糖を下げる働き(生活習慣病の予防)
・カルシウムと協力して、骨の形成や筋肉の収縮に役立つ
・PMSと呼ばれる月経前症候群の緩和にマグネシウムが役立つと言われている
・医療機関において、マグネシウムが偏頭痛の有効な治療薬として使用されている
・代謝に関係する酵素の活性化や、糖をエネルギーに変換する働きがある(ダイエット効果)
・体内の水分を腸に集める働きがあり、腸に残っている宿便が、体外に排出されやすくなると言われている(デトックス効果)
・便通をよくする薬として酸化マグネシウムや炭酸マグネシウムが医薬品としても使用されている

マグネシウムに関しては、ざっと、このような効果があるわけですが、つまり、健康や美容を目的にミネラルウォーターを飲むのであれば、カルシウムやマグネシウムがたくさん含まれている「硬水」のものを選んだほうがよいとも言えるわけです。

近年、「ミネラルウォーターを1日1.5リットル~2リットル飲むと、デトックス効果、ダイエット効果がある」ということが話題になっていますが、そういった目的で、お水を買うのであれば、成分などもチェックして、軟水のものよりも硬水のものを選ぶようにするとよいでしょう。

美容健康目的であれば、軟水の「いろはす」よりも硬水の「evian」を選ぶという感じでしょうか。




料理目的であれば、硬水ではなく、軟水を選んだほうがよい

ここまで硬水の良さばかりを話してきましたが、軟水は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが少なくクセがないので、素材の味を損なわず「うま味」を上手にひきだせるという利点があります。

ですので、ダシをとる、魚や野菜を煮る、ご飯を炊く、など和食には軟水がとてもあいます。

また、ウイスキーや焼酎などのお酒を「水割り」で飲むときも、軟水のほうがクセがないので、美味しく飲めます。




赤ちゃんのミルクを作るときに硬水を使うのは、赤ちゃんの内臓に負担をかけてしまうのでNG

赤ちゃんのミルクを作る目的でお水を選ぶ場合、硬度が高すぎると、乳児のお腹に負担がかかる可能性があるので、できるだけ硬度の低い軟水の方が良いと言われています。

実際、専門家の多くが「粉ミルクにミネラルウォーターを使用する場合は、成分表に書いてあるカルシウム、マグネシウムの量(硬度)に注意し、できるだけ硬度の低い軟水を使うように」と述べています。

ですので、赤ちゃんのミルクを素早く作れるからという理由で家庭用ウォーターサーバーを検討しているような場合は、その会社が提供しているお水の硬度もしっかりとチェックして、できるだけ硬度の低いお水を選ぶようにするとよいでしょう。